理科の勉強

学習塾のホームページ内のブログとして、勉強に役立つことでも書いていこうか、と決めて半年くらい経ったでしょうか。
なんか、思ったより進まない。
一つの記事の分量が多いのかもしれませんが。
2023年の目標として、週に一本くらいのペースで新しい記事を書けたらいいなぁ、と思っています。

新年はじめは理科の勉強の仕方。
※前の記事もアップしたのは2023年になってからですが、概ね2022年中に書いていました。

理科は、中学生・高校生にとって、おそらく一番難しい科目です。
・覚えることが多い。社会ほどではないですが。
・理屈を理解できない。説明に中学や高校では使えない数学が必要だったりすると、原理から教えてもらえず、モヤモヤしたまま勉強しないといけない。
・3,4割は計算問題で、問題ごとにいろいろな公式がある。高校レベルだと完全に数学、という計算問題もあります。

このあたりの事情が理科を難しくしているかと思います。
個人的には、高校生の頃は3つ目に挙げた、原理を教えてもらえない、ことが一番ストレスでしたね。
普通に、現代科学でまだわかっていない、という場合もありますが、多くは高校の数学では説明できないという理由でした。
そして実際大学で勉強してみれば、ベクトル解析とか複素関数とか、こりゃあ高校生には無理だったよ、と分かるんですけどね。
知りたい、という欲求に応えてもらえないことは不愉快ではありました。

こういう事情を踏まえて、理科の勉強をしていくときに大切なのはどこを原理として認めるかを明確にすること。

とはいえ、初めて勉強する内容に関して「どこを原理として認めるべきなのか」ははっきりとわかることではありません。
さらに悪いことに、教科書や参考書を読んでも書いてないんですよね。
教科書でよくあるのは「~だということが知られている」だとか「~であることが確かめられている」などの書き方。
誰がどうやって調べて、どうして知られるようになったの?
という部分には触れないことも多いわけです。
勉強する側としては、そこが一番興味を持てる部分なんですけどね。
まあ、先ほど書いた通りで、実験・観察で集まったデータから、少なくとも対数やら微分積分やらぐらいは使う処理をしないと説明できないことだったりするんですよ。

一つだけ例を挙げましょう。
中学2年生、啓林館の教科書の電気の単元から。
「まっすぐな導線に電流を流すと、導線を中心とした同心円状の磁力線で表される磁界ができた」
実験をしてみたらこうだったね、という書き方ですね。
このあと向き(右ねじの法則)や大きさのことについても書いてあります。
もちろん中学生には以上で必要十分です。
この通り覚えたら高校入試で困ることは別にない。
でもね、理科に興味がある・興味はなくても勉強するからにはきちんと知りたい、そう思う人にはかなり足りないですよね。

・そもそもどうして電流のまわりに磁界ができるの?
・てゆうか、電流は電子の流れらしくてそこはだいぶすっきりしたけど、磁界ってなにもの? こんなごく素朴な疑問を持つのはおかしいことではないと思います。

残念ながら、この二つの疑問に答えることは相当難しくて、高校の物理を勉強してもまだ答えらしきものには出会いません。
大学レベルの電磁気学を一通り勉強して(ベクトル解析が必須)、かの有名な相対性理論を多少かじるぐらいまで頑張ると、そもそもは電磁場の運動が問題だったのかな、とぼんやり感じられてきます。

・・・そんなことを踏まえて上の問いにだいぶ荒っぽく答えるなら
・電気と磁気は実は同じで、見方を変えると電気に見えたり、磁気に見えたりする。電流の周りに磁界ができる、というより
「電流である以上、同時に周りに磁界を伴うもの」と捉えたらいい。
といった感じになるでしょうか。かえって難しくなってますよね・・・
こういう風に、原理に近いところを勉強するほど難しくなるのも理科が大変な理由の一つかもしれません。

結局、教科書に書いてあるレベルこそが、それを勉強するときにちょうどいい難しさになるように、教育関係者が長い年月をかけて調整してきたわけですね。
しかし、すでにお伝えした通りで、教科書を読んでもどこが本当に押さえるべきポイントなのかはなかなか分かりにくいものです。

ここで宣伝ですが、博遊堂の理科の授業ではまさにその「ここだけ押さえておけば他にもつながる」そんなポイントをお伝えしています。
それらのポイントさえしっかり理解できれば、初めに書いた理科の難しいところも、
・覚えることは比較的少ない
・大切な原理から問題で起こっていることを理屈で説明できる
・計算も理屈がわかっているからただの算数
という具合に、むしろ科目としては簡単なんじゃない?と思ってもらえるはずです!

実際、今回の冬期講習会(2022年12月~2023年1月)、中学3年生は理科の時間をしっかり確保したんですが、まじめに参加してくれた方々にはかなりの成果がありました。
道コンの点数でいうと、前回の11月から比べて 64点→86点 なんて感じですね。
※1月18日現在、ss(偏差値)がまだ分かっていない状況です※

ということで何が言いたいかといえば、理科をきちんと分かりたければやっぱり博遊堂へいらっしゃい、ということ。
でも次の記事から、実際に理科の各分野でどこを押さえたらいいのか、ということをお伝えしていこうと思ってもいます。
それでは一旦このへんで!お読みいただき、ありがとうございました。